高円寺とメディア
2006/08/30 高円寺あたり
『高円寺あたり』とは1980年(昭和55年)5月号から翌年の4月号まで雑誌ぶーけで連載されていた、西谷祥子さんのまんがです。ストーリーは、主人公が高円寺駅南口に降り立つシーンからはじまります。がしかし、連載された年を舞台にしていると仮定すると、ちょっとばかり駅が豪華に描かれている感が...(笑)
そんな目線でマンガを追ってゆくと、主人公が今度はパル商店街を通り抜け一言。『子どもの頃はアーケードなんてなかったのに』も当然。パル商店街がアーケードになったのは、1979年(昭和54年)4月のことですから、主人公が上京する1年前ということになります。
そしてさらに、主人公はパルを進み桃園川付近へとやってきます。そこでの主人公の台詞『ずっと前はどぶ川じゃなかったかしら』。桃園川が現在のように、コンクリート街道の下を流れるようになったのは、昭和40年。度重なる氾濫による被害をさけるために下水にした結果。マンガの中では、高円寺に来たのは『10年前』『10年近く』という表現が出てきますが、最低でも14?15年前。3才くらいの年齢ということになります。うーん。恐るべし記憶力。苦笑。
と何だかんだいいましたが(ごめんなさい)、この時代は髪結いの亭主は...なんて言われた時代のなごりがあり、今よりもまだ男女の差別化があった時代。女性=結婚という常識の中で主人公が自分の生き方を探してゆくストーリーは、なんとなく韓国ドラマ的なストーリーで面白かったです。