Column 11 アート・イベント
高円寺あづま通り女みこし
「東京高円寺阿波おどり」が行われた8月25日(日)、JR高円寺駅北西部にあたる「あづま通り商店会」では、「高円寺北二丁目町会」の「女みこし」や「子供みこし」「山車」の巡行が行われました。
その特徴は何と言っても「女みこし」がJR高円寺駅構内を通過することです。これはJR東日本でもこの「あづま通り商店会 女みこし」だけ。
「女みこし」当日は雨が懸念されていましたが、大した雨も降られることなく無事に実施することができました。やはり、気象の神様も祀られている「高円寺氷川神社」の祭礼だからでしょうか。
高円寺北二丁目町会の山車
子供たちが引く山車の上には通常は鳳凰などが飾られていますが、高円寺北二丁目町会の山車は「日本一」と書かれた旗を背に凛々しくたっている桃太郎像が立っています。これは、子供たちの健やかな成長を祈ると共に、桃太郎という子供たちにも馴染みがあるキャラクターを使用することで、子供たちに親しみを持ってもらいたいという町の人たちの気持ちの表れです。
いよいよ「女みこし」スタート!
12時頃には杉並第四小学校前に設けられた「高円寺北二丁目町会」の御神酒所に赤い半纏・帯・足袋を身に付けた粋なお姉さんたちが集まってきました。そして、12時30分から町会長の挨拶、記念撮影、初心者の担ぎ手も多かったことから担ぎ方のレクチャーがあり、いよいよ「女みこし」スタート!
拍子木と笛に合わせ「ワッショイ、ワッショイ!」という声も高らかに、JR高円寺駅方向へと東に向かいました。そして、第一の見せ場である南口ロータリーから駅構内を通過。
改札を出てきた人は驚くやら、あわてて携帯やスマホで撮影するやら、「女みこし」の周りに人だかりができ、多くの声援に包まれました。とはいえ、JRとのお約束で、駅構内では立ち止まらないことが原則だそう。あくまでも“御輿を担いだ通行人”というスタイルに徹しなければいけないのはちょっと辛いところです。
仲通り商店街の男御輿との競演
高円寺駅の北口に出てからは、駅近にある高円寺の鎮守「氷川神社」へ。「氷川神社」では、社殿前に神輿を置いて、宮司さんによるお祓いが行われました。
「氷川神社」前で休憩した後、今度はもうひとつの見せ場である、仲通り商店街の男御輿との競演があります。
高円寺駅南口ロータリーには「女みこし」が先に到着。庚申会の仲通り商店街から来る男御輿の到着を待っていると、遠くから「ソヤ!ソヤ!」という力強い声が。男御輿の登場です。パワフルな男御輿チームに対し、「女みこし」チームも神輿を上下に揉んで力強さをアピール。双方のぶつかり合いに南口ロータリーは熱気に包まれました。阿波踊りの場所取りをしていた人たちも大喜びです。
男神輿は中央演舞場方向へ向かい、「おんな神輿」は純情商店街方面へ。
阿波踊り待ちの観客の中には、外国人のお客様も多く、思わぬイベントに拍手喝采です。
純情商店街にある『ポポラーレ』前で休憩した後、再び御輿は純情商店街を北へ進み、ベーカリー『デンマーク』を左折して、あづま通り商店会方面へ。
あづま通り商店会にぶつかる手前で一旦御輿を下ろし、あづま通り商店会の北からやってくる子供たちの山車待ち。「女みこし」の担ぎ手さんたちも、子供たちに手を振ったり、声援を送ったりしていました。
山車が通過した後は、今度は「女みこし」があづま通り商店会を北へ向かいます。
途中、同じ「高円寺北二丁目町会」の子供神輿ともすれ違い、互いにエールを送っていました。とはいえ、子供御輿の方では「こっちの方が若さで勝ってるぞー!」と挑発的な檄も飛んでいました。
ラストスパート
「あづま通り商店会」を北進し、早稲田通りでUターン。「林医院」の前で最後の休憩をとり、「入利弁天」の前で神輿を大きく上下に揉み、商店会の繁栄を祈願。
あづま通り商店会から御神酒所前に戻り、最後の力を振り絞って神輿を揉んで、叫ぶように「ワッショイ、ワッショイ!」。最後は三本締めで「女みこし」の成功を皆で称え合いました。担ぎ手さんたちは御神酒所前に設けられた飲食コーナーでも、一大イベントをやり切った充実感と興奮が冷めやらぬ様子。来年はぜひ、あなたも担ぎ手として参加してはいかがでしょうか?
■ 第6回あづま通り女みこし
http://www.koenji-azuma.com
開催日:2013年8月24日(土)・25日(日)17:00-20:00(両日)
主催:あづま通り商店街・高円寺北二丁目町会