Column 11 アート・イベント
第7回 高円寺あづま通り女みこし
8月24日に「第7回・高円寺あづま通り女みこし」が実施されました。11時半、杉並第四小学校近くにある「高円寺北二丁目町会」の御神酒所に集合し、それぞれ町会が用意してくれた赤い半纏・帯・パッチ・足袋を身に付け、神輿の担ぎ手へと変身。今年は36名の担ぎ手が集まりました。その中には中国やベトナム、タイ、ウクライナといった、海外留学で日本に来ている外国人10名もいて、国際色豊かなメンバー構成です。
神輿を初めて担ぐ人や初参加の人も多く、メンバーの約半数は初心者なので、スタート前に実際に神輿を担いでベテランさんからのレクチャーを受けます。今回は、「高円寺あづま通り女みこし」の第1回目から参加しているという、高円寺氷川神社氏子青年会・幹事の山田静子さんが、身振り手振りをつけて説明してくれました。神輿は"歩く"というよりは"地を蹴る"ように進むのがコツだそうです。
「神輿は身長差によってそれぞれにかかる負担も違うことから、疲れた人には手を挙げてもらうことにしています。ベテランや元気がある人がそこに入ってサポートします」と山田さん。巡幸中は神輿の傍らを進みつつ、時に掛け声で盛り上げたり、担ぎ手として大車輪の活躍でした。
女神輿の見せ場は主に2カ所。1カ所目はJR高円寺駅北口ロータリーから駅構内を通過する時。JR東日本の駅構内を神輿が通過する例は他にありません。ちょっと予定より早めの12時に御神酒所を出発した神輿は12時50分頃、JR構内を通過しました。
そして、もう1カ所の見せ場は、氷川神社で宮司さんにお祓いをしたもらった後、再び北口ロータリーを一周する時です。14時に女神輿が北口ロータリーに到着すると、続いて西側の中通り町会の男神輿、氷川神社ですれ違った庚申通り商店会の男神輿が合流。3基の神輿の先頭は「高円寺あづま通り女みこし」です。男神輿の「セヤセヤ!」という掛け声に、女神輿も「ワッショイ、ワッショイ!」と負けていません。
エネルギッシュな競演後、神輿は純情商店街へ。阿波踊り待ちの人々からも声援が送られます。純情商店街にある「ポポラーレ」前で休憩した後、御輿はさらに北へ進み、つきあたりを右折してあづま通り方向へ。あづま通りの「林医院」前で、同じ「高円寺北二丁目町会」の子供神輿と山車の巡幸を見守ります。
「林医院」からは、あずま通りの最北・早稲田通りまで進み、そこでUターン。「sonatina」前で最後の休憩をとって、最後の力を振り絞って御神酒所前へと戻りました。ラストは、御神酒所前で大きく神輿を揉んで「ワッショイ、ワッショイ!」。15時半、神輿を下ろして笑顔で三本締め。息もピッタリです。
御神酒所前で、軽食やドリンクを飲みながら、参加者がそれぞれの感想を。中野・高円寺・阿佐ヶ谷・四ツ谷と中央線沿線の仲間で参加したグループからは、「巡幸路を見ただけでは土地勘がないとわからないため、最初からMAXパワーで頑張ったら途中で息切れしてしまった。今後はどこで盛り上げるかなど、ペース配分も事前に教えてほしい」といった建設的な意見も出て、あづま通り商店会長も「初めての人にはそれは大事ですね」と納得。「第8回・高円寺あづま通り女みこし」は、衣装や給水、レクチャーだけでなく、さらに初心者にも参加しやすく進化しそう。女神輿にチャレンジしてみたい方は来年ぜひ!
■ 高円寺あづま通り商店会・女みこし
http://www.koenji-azuma.com