特集コラム

Column 13 東京高円寺阿波踊り

東京高円寺阿波踊り
2014/10/28

多くの人々が待ちわびる「高円寺阿波踊り」前編

この季節がやってきました。高円寺の中で最も大きな盛り上がりを見せるイベント・「高円寺阿波踊り」。100万人以上もの観客が訪れるこのイベント。この日のために毎日毎日練習を積み重ねている踊り手も多いのではないかと思います。「高円寺阿波踊り」の時だけは、高円寺という、ゆったりとした空気の流れるこの街の雰囲気が一変します。本番前日、いや1週間くらい前から流れるあのそわそわした空気。街全体が浮足立っていることが手に取るようにわかるのです。

普段とは違う高円寺

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当日は着物を着た、阿波踊りの踊り手や楽器担当の人々が街中に溢れます。それでも、まだ午前中はおとなしいものです。空気はいつもとは若干違うものの、静かなままでした。

午後になり、本番開始である17時が近づくにつれて、高円寺という街は徐々ににぎやかになってくるのです。人の数も増え、活気も出てきます。地元の人間・観光客を問わず、いろんな人々が、いろんな場所でわいわいがやがやとこの雰囲気を、この街を楽しみ、雑談をしているようでした。

活気ずく午後

15時を過ぎる頃には、飲食店をはじめとする高円寺のたくさんのお店が、店先に出店を出すようになりました。ビール・カクテル・枝豆・かき氷・フランクフルトなど、お祭りの定番商品が出回り、まさにお祭り騒ぎとなっていました。どの店も、安売りをしているわけでもないのに、行列・行列・行列・・・。得にアルコールを求める人々の列は長いものでした。

これだけの熱気と盛り上がりですから、無理もありません。両手にビールを持ち、腕におつまみをぶら下げている方を多く見ました。早めに席取りしているグループは、地面にブルーシートを敷き、宴会を始めているようでした。立ち見の方々も飲みながら思い思いの会話を楽しんでいるようでした。熱気だけでなく、実際に暑く、夏の風物詩といえるイベント。まさにお祭りの雰囲気です。その場にいるだけで楽しくなってしまうような空気でした。

これからが本番

まだ、阿波踊りは始まっていませんでしたが、すでにかなりの盛り上がりを見せていました。街中からあふれる活気や熱気はものすごく、エネルギーが充満している空間であったと思います。阿波踊りが始まったら、いったいどれほどの盛り上がりを見せてくれるのだろうかと期待してしまいます。「待つ」ということすら楽しむことのできる「高円寺阿波踊り」。来年は、ぜひイベントの開始時間の前から集まって、この雰囲気ごと、高円寺という街を味わい、楽しみつくして欲しいと思います。

後編へつづく

文・取材 / 岩崎浩之

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