Column 6 高円寺びっくり大道芸
Vol.1 パフォーマーから見た『高円寺びっくり大道芸』
ほとんどのパフォーマーが1日に約3回、異なる場所でその技を披露する『高円寺びっくり大道芸』。それだけに観客は同じ場所に陣取っていれば、3種類の異なるパフォーマンスを楽しめる仕組みになっています。
いろいろな演舞場に移動してお目当てのパフォーマンスを見るのもこのイベントの楽しみ方の一つですが、1箇所の演舞場に腰を据えて、次々と演じられるパフォーマンスを前列で堪能するのも、もう一つの楽しみ方と言えるでしょう。
今回は42組のパフォーマーの中から3人の方のコメントをいただくことができました。
パフォーマー「Daichi」さん
あずま通り商店街でも、パル商店街でも、さらには「長仙寺」前の通りでも、黒山の人だかりとなっていた圧巻のパフォーマー「Daichi」さん。
笑いあり、どことなく哀愁もあり、そして見ているうちにいつしか観客をも巻き込んで、ステージが一体となる演技を見せつけてくれた恐るべきセンス。
パフォーマンスの感動に負けないくらいの実演後の爽やかな笑顔に惹かれて、一緒に撮影したいという人の列ができていたほど。しかもイケメン。ツーショットでの撮影をお願いする女性人にも気さくに応じてくれるサービス精神もまた魅力となっていたようです。
そんな「Daichi」さんですが、年にこういったイベントだけでも10箇所以上から声がかかるそうです。その中でもこの『高円寺びっくり大道芸』で感じるのは、町の人たちのフレンドリーさと反応の良さだとか。高円寺はパフォーマーとしてのモチベーションが上がる町の一つだということです。
「NANA」さん。
「Daichi」さんがあずま通り商店街で13時にパフォーマンスを行ったのと、前後してそこから数十メートル先で13時半からパフォーマンスをスタートしたのが、ピンク色のコスチュームに身を包み、コミカルなアクションで笑いを誘っていたのが「NANA」さん。女性ならではのキュートな笑顔が印象的です。
演じているパフォーマンスはかなり難易度が高いものなのに、見ている方はハラハラするというよりワクワクしてしまうような不思議な魅力を持った、かわいいクラウン。
子どもたちも楽しめるような、わかりやすいおとぼけっぷりとオチャメさに、観客の平均年齢も他の演舞場と比べてちょっと低めだったかも。老若男女が気軽に楽しめる、そんな雰囲気を持っているステキなパフォーマーさんでした。
「NANA」さんは、『高円寺びっくり大道芸』は今回が初めての参加だそうで、何より高円寺の人たちが大道芸に対して目が肥えているのに驚いたと言います。同時に、観客の人たちから温かく見守られているのも感じられたとか。
「これからも頑張りますね!」の言葉もいただき、次回の参加も期待できそうです。また、あのキュートな笑顔で高円寺の町をパアッと明るくしてもらいたいですね。
殿(しんがり)はボードビルショーの「バロン」さん。
高円寺在住の方にとっては身近な存在で、移動途中にも多くの人たちから声援が送られていました。それもそのはず、「バロン」さんは高円寺在住のパフォーマーさんなのです。
謳い文句は「寅さん大好き! エノケン大好き! 四角い顔の歌って踊るボードビリアン」。
ちょうど「高円寺北公園」で実演中の「バロン」さんを発見しましたが、地元住民に囲まれて近づけないほどの人だかり。しかたなく、子ども用の遊具に上ってその姿を確認したほどです。
音楽好きな高円寺住民にとっては、ウクレレを奏で、タップなどのダンスも楽しめ、さらには公園のようなオープンエリアでも通るその歌声に魅了されるのは当然のことかもしれません。演舞場一帯は「バロン」さんが醸す温かいオーラで、ほのぼのとした雰囲気に包まれていました。
「バロン」さんは『高円寺びっくり大道芸』は第1回目から参加しているそうです。楽しみ方を知っている高円寺の人たちの期待に応えたいという想いが、彼のパフォーマンスに反映されています。
音楽好きな人も多い高円寺は彼にとっても楽しめるステージの一つとなっているそう。最後にひと言「高円寺、サイコー!」。高円寺在住の「バロン」さん“ならでは”のコメントをいただきました。