Column 6 高円寺びっくり大道芸
第5回『高円寺びっくり大道芸2013』開催!(4)
イベントに劣らず、魅力いっぱいの街めぐり
高円寺の四大イベントのひとつとあって『高円寺びっくり大道芸』にかける商店街の意気込みも忘れてはなりません。飲食店であれば、日常的な定番メニューにはないイベント向けメニューが用意されていたり、イベント割引もあったり、もちろんイベント限定アイテムも充実しています。
今回はそのいくつかをご紹介します。まずは、庚申通り商店街にあるネイチャードーナツの店『floresta』。こちらではスタッフの人とのジャンケンゲームによるドーナツサービスあり。さらに、日頃も人気の「動物ドーナツ」がイベントの2日間だけは、大道芸のボールを乗っけた期間限定バージョン。猫やクマさんの表情には癒されます。
同じ、高円寺北口方面にある「座・高円寺」前でも、ちょっと変わった商品を発見! その名も「杉並 もったいないマーマレード」。NPO法人障害者就労支援センター『どんまい福祉工房』が運営している『LOCAVORE』の商品で、杉並区内の寺社や民家になっている食べきれない夏みかんを分けてもらって作ったマーマレードだそうです。戦後、お菓子代わりに杉並区内の家々では庭に夏みかんを植えておやつとして食べていたとのこと。町の歴史も垣間見えると同時に、その歴史をカタチに残す上での素晴らしい活動だと思います。
一方、高円寺の南口に足を伸ばしてみると、今年も南口駅前広場には「東北・茨城復興支援マルシェ」のテントが設けられていました。東日本大震災から2年が経ちますが、復興にはまだ時間がかかります。2年前の想いを風化させないためにも、今後も続けていってほしい活動です。昨年に比べ、農産物や海産物以外の商品がバリエーション豊かになっており、一歩一歩復興に向けて頑張っている現地の方々の努力が伝わってくるようでした。
駅前広場から今度は大アーケードのあるパル商店街方面へ。「福島県本宮市産直売」の店が賑わっていました。こちらはイベントの日以外でも、毎週金曜日に福島県本宮市から野菜や名産品などの産直会を実施しているそうです。店内には大河ドラマのポスターも貼られており、東北地方の中でも先行きが不透明な福島県にあって、それでもくじけない人たちの底力が感じられました。
同じパル商店街の一角で、目を引かれたのが「愚痴自慢」の看板。対面2席で、日頃のストレスや不満を吐き出したい人の声を“ただ聞く”活動だそうです。一種のボランティア活動なので無料。金銭的な利益を求めて活動しているのではないそうで、こちらもイベント時だけでなく、毎週土曜日の15時から19時まで商店街認可のもと、街の人たちのストレス解消の場として利用されているとのこと。「愚痴」というネガティブな言葉も「自慢」という言葉とセットにすると、何だか話しやすい気分になるから不思議です。
各商店ではスペシャルメニューや限定メニューが多数用意されていましたが、各イベント会場へと移動している道々には、高円寺という街の文化や風土などを知ることができる“個性的な”面白さにも出会えるのです。それだけに、街の各所で展開される『高円寺びっくり大道芸』の各演目は、そういった機会を与えてくれるキッカケにもなり、毎年、訪れる人にとっても新鮮な驚きと感動を提供してくれます。知れば知るほど、多彩な表情が見えてくる街、それが高円寺なのです。
(完)
■ 高円寺びっくり大道芸2013
http://www.koenji-daidogei.com/2013/
開催期間:2013年4月27日・28日■ floresta
住所:杉並区高円寺北3-34-14
営業時間:9:00~21:00
定休日:不定休
電話番号:03-5356-5656
Twitter:@floresta_koenji■LOCAVORE GARDEN
住所:杉並区高円寺北2-1-2 座高円寺「街の広場」
営業時間:11:00~19:00
定休日:月曜日
電話番号:03-3223-7500