Column 6 高円寺びっくり大道芸
めりこのポールダンスは、まさに情熱そのもの。
本場ニューヨークでも活動しているめりこの迫力あるダンスはすごいよ、ぜひ見てみてと知人に勧められたのだが、その知人に感謝したいほど、見応えがあるものだった。
めりこのポールダンスは、私たち観客の目を惹きつける。
ポールダンスっていう言葉を聞いたことがなくても見たことがなくても、まずは見てみてほしい。きっと心で感じるものがあるから。
おそらく日々かなりの時間をポールダンスの練習に費やしているであろう鍛えられた身体で、ポールのまわりを軽やかにそして力強く舞う姿は、美しい。
彼女は実にいろんな表情をみせてくれ、次々に変化していく。
花柄のワンピースに身を包みロマンティックなBGMに合わせ、一輪の大きな花を持ちながら静かに踊り始めたと思いきや、だんだん妖艶な雰囲気になる。紅をさすのも、立派なパフォーマンスになってしまうのは、彼女の持つ小悪魔のような雰囲気のせいだろうか。
そして、身に着けていたワンピースを脱いだら、ポールダンスがいよいよ始まる。全身全霊で踊るめりこの姿は、圧巻だ。観るものの心をゆさぶる、なにかがある。
彼女のダンスに夢中になっている私たち観客がはっと素に戻るときがある。
それは、彼女が時々とびっきりの笑顔をみせてくれるとき。彼女の輝かんばかりの笑顔は、ハッピーそのもので、そこにいる人たちすべてがハッピーになる。この笑顔にやられてしまう観客は多かったのではないだろうか。私も、もちろんその一人だ。
踊りもさることながら、観客を楽しませる術も身につけているめりこ。いきなり近くにあったバイクに跨ってみたり、観客の中に突如入ってきて男性を一人連れていき、パフォーマンスの手伝いをさせたり。
官能的で、力強く、優雅で、キュートで。めりこのポールダンスは、万華鏡のようにいろんな輝きを持っていて、ポールダンスをまた見てみたいと思わせてくれる。いや、ポールダンスをみたいというより、めりこのポールダンスをもう一回見てみたい。
■ 高円寺びっくり大道芸2014
http://www.koenji-daidogei.com/2014/
開催期間:2014年4月26日・27日