Column 2 高円寺の著名人
偉人と高円寺
「日本人の好きな偉人best100」という番組でタイトルどおり、好きな偉人をランキング形式で紹介していました。
1位は織田信長
2位は坂本竜馬
3位はエジソン
「ああ、日本人が好きそうだなぁ」と思わず納得してしまう結果でした。中には、美空ひばりさんや尾崎豊さんといった歌手。太宰治や夏目漱石といったいわゆる文豪作家。田中角栄氏や吉田茂氏といった元内閣総理大臣の名もあがりました。
そこで(?)今週の日記は「日本人の好きな偉人」に便乗しー『高円寺の偉人』です(苦笑)※日本人の好きな偉人は故人限定でしたが、高円寺の偉人はご健在です! というわけで、問題です。私の頭に浮かんだ高円寺の偉人とは一体誰でしょう? わかるわけないじゃん。と諦めないで下さい。では特別にヒントを出しましょう! ヒントは、ねじめ正一さんではありません。笑。
..................さぁ、正解はわかりましたか?
uuun...これ以上の引き延ばしはムダなので発表いたしましょう!
その人の名はー出久根達郎[デクネタツロウ]氏です。
出久根達郎氏は、1944年、茨城県に生まれ、古書店勤務を経て、1973年高円寺に古書店「芳雅堂」を開きました。古書店経営の傍ら執筆活動を始め、92年に『本のお口よごしですが』で第八回講談社エッセイ賞を受賞。翌1993年に『佃島ふたり書房』で第108回直木賞を受賞。そして、2004年には「昔をたずねて今を知る 読売新聞で読む明治」で大衆文学研究賞特別賞しています。
偉人と呼ばれる人には思わずうなってしまうようなエピソードや名言があるものですが、古書店の店主という日々の顔を持つ出久根達郎氏にはこんなエピソードがあります。
ある日「芳雅堂」に一人の男がふらりと入ってきた。男は1冊の本を見つけ、たいそう驚いた。今までに幾度となく探し歩いた本が、目の前にあったからである。男は店主にその本を買う約束をして帰っていった。ところがその男は本を買うことなく帰郷してしまった。3年後、その男が現われたとき店主は男が予約した本をその男に愚痴一つ言わず渡した。買い来るかこないかわからない男の為に、売れるかも知れない本をとっておき、当時の価格で販売したのである。(実話です)
偉人と呼ばれる人だけでなく、本当は、誰にでも一つくらい素晴らしい名言やエピソードがあるものです。ただ、それを聞く機会が少ないのですよね...。この人こそ「高円寺の偉人!」という人がいたらぜひ教えて下さいね。