Column 8 高円寺の古着
GROG GROG
リーズナブルなプライス設定とレトロな店内
こちらの店の品ぞろえは、アメリカンヴィンテージの50年代から80年代のものが中心で、値段はかなりリーズナブル。
たとえばカウチンのカーディガンやショートのレザーブーツが5千円台、インド綿のワンピースが1万円から1万3000円と相場より3割以上安い。状態のいいものばかりだが、ダメージやシミなどがある場合にはしっかり表示してある。
開店6年目とは思えないアンティーク感に満ち溢れる店内は、年季の入った棚や引き出しなどを削ったり塗りなおしたりして出した雰囲気によるもの。
流れる音楽は、飾られるアイテムにマッチするように、アメリカの音楽に詳しいスタッフから、さまざまなジャンルのものがミックスされて送られてくるオリジナルチョイス。
徹底的にヴィンテージを叩き込まれたスタッフ
「アイテムでも音楽でも、いいものはいいというのが当店のコンセプトです」
という店長のアカネさん。
日本人の古着に対する“汚い”“ボロくさい”といった先入観を完全に取りはらえるものだけをアメリカやヨーロッパから厳選してくる。
いま求められているものをヒットして仕入れてこられるのは、実際に店舗でヴィンテージ・流行を肌で感じてきているからこそ。
当初はオーナーだけがおこなっていた仕入れを、現在はアカネさんも、そして将来的には新しいスタッフも、高いアンテナとスキルを身につけおこなっていくことになる。
カエルは平和の象徴
店名の由来“GROG GROG”は英語の発音でカエルの鳴き声のこと。いつも笑っているようにみえるカエルは、アメリカでも平和の象徴。
笑顔が世界共通の合言葉になるようにとの願いがこめられた名前で、その影響もありこの店ではミリタリー系のアイテムはあえて置いていない。
ローカルからワールドワイドに
インターネットの普及により、GROG GROGでは遠方からの来客も大幅に増加。大阪や北海道から訪れる人もいるという。しかも何かのついでではなく、ピンポイントでこの店に来るために旅行を計画するケースも度々だというのだから、まさにローカル色の強かった古着というものが、もっと広い舞台で注目される時代になったといえるだろう。
この店の客層は10代の学生から60代の年配者まで老若男女さまざま。また、毎日新しいアイテムが登場するのは、来店頻度による不平等さをなくすため。さらに通信販売もおこなっているので、どうしても来店できない人は下記のURLから。高円寺発・世界中のヴィンテージファンへ。
■ GROG GROG
http://groggrog.ocnk.net/
住所:東京都杉並区高円寺南3-35-2 カシータロサ1F
TEL:03-3316-8426
営業時間:13:00―21:00(平日)12:30―21:00(土日祝) 年中無休