Column 11 アート・イベント
「第8回・高円寺あづま通り女みこし」開催(2)「高円寺あづま通り女みこし」の見どころ
毎年、約3時間半にわたって行われる「高円寺あづま通り女みこし」ですが、その中でも撮影ポイントや見どころと言える場所がいくつかあります。
まずは、JR東日本の駅構内の神輿通過。国内でもJR構内を通過する神輿はそうそうありません。
あくまでも“構内を歩く”前提でJRに許可してもらっているので、立ち止まることはできませんが、駅を使う多くの人たちにも見てもらえるよう、巡幸路の中でも多少ゆっくり進むようにしています。やはり、改札前がシャッターチャンスと言えるでしょう。
次のポイントは、駅を出て、南口の東側にある氷川神社への宮入り。氷川神社の宮司さんにお祓いをしていただく前に、社殿前で大きく揉んでから神輿を置きます。神社の緑と金色に輝く神輿の鳳凰のコントラスト、そして赤い半纏が目にも鮮やかです。
氷川神社で、庚申通り商店会の男神輿と合流し、JRのガードをくぐって再び北口方面に向うと、西側から中通り町会の男神輿もやってきて、北口ロータリーで3基の神輿が競演。
今年は、中通り町会の男神輿は来なかったため、庚申通り商店会の男神輿と2基での北口ロータリー巡幸でしたが、昨年の猛暑に比べ担ぎ手が体力的にも余裕があったためか、2基とは思えない迫力ある神輿競演となりました。
続いて、「純情商店街」を巡幸するのですが、「純情商店街」は阿波踊りの演舞場にもなっているので、「高円寺あづま通り女みこし」が通過する14時過ぎには、沿道沿いに阿波踊りを見るために場所取りしている人たちもいて、周囲からの声援も多いのが特長。
担ぎ手と知り合いの人がお互いに手を振るなど、「純情商店街」らしい温かみが感じられます。
「純情商店街」のイタリアン&パエリアの店『POPOLARE(ポポラーレ)』前で休憩した後、神輿はいよいよ「あづま通り商店会」へ。自分たちの神輿とあって沿道の人たちからは大歓迎を受けます。昔懐かしい金魚すくいや綿あめ、飲食店の露店の人たちも一体となって、神輿巡幸を盛り上げます。
「あづま通り商店会」の休憩所となっている「林医院」前では、同じ高円寺北二丁目町会の「子供神輿」と山車がすれ違います。赤い半纏の女神輿メンバーの前を、青い半纏を着た子供神輿や、阿波踊りの装いの人たちも通り、商店街は祭り一色に。
その他、「あづま通り商店会」の最北部に当たる早稲田通りで神輿が一気に反転する瞬間や、「あづま通り商店会」沿いに佇む入利弁天前を通過する様も絵になるので、阿波踊り見物前にちょっと「あづま通り商店会」に足を伸ばしてみては。
大々的なイベントとなった阿波踊りに比べて、高円寺という街と人のふれあいを直に感じることができるでしょう。
地元の人と一緒にうちわを振って「ワッショイ、ワッショイ」と掛け声をかけられるような…、訪れる人を拒まない懐の深さがこの商店街にはあります。
さらに、今年の巡幸路に追加された「平安祭典」前でも大きく神輿を揉むシーンがありました。
向かいのJR高架を走る電車を背景に、神輿巡幸を撮影できるポイントでもあります。
巡幸がスタートする数時間前は神輿の未経験者だった担ぎ手もすっかり慣れ、最後の見せ場とばかりに力いっぱい神輿を揉むので迫力満点。「高円寺あづま通り女みこし」の見どころがまた一つ増えました。
■高円寺あづま通り商店会・女みこし
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